過去の企画展

ロンドンの作家スタジオ風景 ロンドンの作家スタジオ風景

  • ロンドンの作家スタジオ風景
  • "jelly fish principle", 2004, 195 x 168 x 148cm, mixedmedia
  • "8 legged hypnotic witness", 2005 (detail)

展示風景

  • Photo by Keizo Kioku
  • 「シリコン散歩ルーラー」、2007、90 x 187 x 113 cm (table size)、mixed media
  • 「R<sup>2</sup>→S<sup>2</sup>」、2007、95 x 64 x 36 cm、mixed media
  • 「..はぁ...」、2007、54 x 71 x 64 cm、mixed media
  • 「あれ...?」、2007、92 x 20 x 22 cm、mixed media

土屋信子「昔々あるところに、魚駐車というプロジェクトがありました」

2007年5月18日(金) - 6月30日(土)

土屋信子は1972年生まれ。2000年よりロンドンに在住、制作活動を行っています。初めての本格的展覧会出展が2003年の第50回ベネチアビエンナーレ。インターナショナルなアートシーンへまさに彗星のごとく現れた若手作家で、日本を含む世界中から注目されました。


とらえどころがなく説明しがたい土屋の作品は、ロジックを重んじる欧米では非常に衝撃的なものだったようです。彼らはどう理解すべきか掴めないというフラストレーションを抱きつつも、強烈な存在感を放つ作品に惹きつけられ、その不可解さの中にこそ作品の複雑でデリケートな魅力がある、と高く評価しました。またその評価を裏付けるかのように、サーチギャラリー、サンドレッド・レバウデンゴ財団、メゾンルージュなど、世界に名だたるコレクター達が作品をいち早く収蔵しています。


土屋信子の作品は、身近なものや廃材などを自在に組み合わせて作られています。特定の使い道のあった物質が、作家の手を通すと作品の中で全く別の表情を持ちはじめます。何かの実験途中のようであり、朽ち果てたロボットのようなそれらの作品は、不思議な懐かしさと親しみやすさを呼び起こし、あらゆる人々が普遍的に共有する記憶や感覚へ訴えかけてきます。


けれども、作品が一体何を意味し、意図しているのかは明らかにはされません。本展のタイトル 「昔々あるところに、魚駐車というプロジェクトがありました」 が端的に示すように、土屋の作品は常に何か特別な物語の存在をにおわせながら、私たちの思考を答えの出ない迷路へと閉じ込めてしまうのです。


今回の展覧会に関しても、魚って何?どこに駐車するの?・・・・疑問は次々に湧いてきますが、ここで作家に一つの答えを求めるよりも、観る者それぞれが自分の物語を見つけ出して作品とコミュニケートする方が楽しめて、作家の意図を超えた想像の域にすら到達するのかもしれません。


本展は土屋信子の日本で初めての展覧会となり、SCAI THE BATHHOUSEの空間にあわせ、大小様々の新作立体約15点ほどが展示されます。個々の作品が連動し合い、一つの大きなインスタレーション作品のようにも見える構成となる予定です。


国際的に幅広く活躍中である土屋信子の全貌を、初めて日本で紹介する興味深い展覧会です。

期間: 2007年5月18日(金) - 6月30日(土)
開廊日時: 12:00-19:00 *日・月・祝日休廊
展示作品: 立体作品約15点