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2011.9.14

長島有里枝:個展 「What Iwas supposed to see and what I saw」

長島有里枝が広尾にある「1223 現代絵画」にて個展を開催いたします。

2007年から撮りためた花の写真の展示になります。

展示される花の写真の多くは、彼女がスイスにあるVillage Nomadeでの
アーティスト・レジデンシー・プログラムに参加した際に撮影されたものです。
壁にとめた祖母の花の写真にインスパイアされるように、レジデンスの庭を歩き回り、
様々な花をカメラにおさめました。彼女の作品は、その距離の取り方や眼差しの注ぎ方から、
花は花であるというより、それぞれに顔をもった人々の姿を撮っていたのではないかという
ような印象を誘います。スイスの旅以降、意識して花の写真を撮るようになった長島は、
イギリスの王立植物園であるキューガーデンを訪れ、花や植物を撮影しました。
作品にある植物の「名札」は植物の名前や学名を書き留めたものですが、この札はものを認識
するために必要な名前への素朴な疑問、あるいは20世紀以降のアートにおけるコンセプチュアリ
ズムを示唆しているようにも感じることができます。

一連の植物に関する写真群は一見ストレートな写真表現の形をとりながら、一方で、長島の
創作活動の根底に流れる「家族」というテーマを暗喩的に内包しているところに見所が
あります。今は亡き祖母が残した花の写真を眺めることでその姿を想い、カメラのレンズが
花に向き合うことで、同時に人と向き合う感覚を重ねるという創造の飛躍が本展の作品を
力強いものにしています。

長島 有里枝 "What Iwas supposed to see and what I saw"

会期:2011年9月22日(木) - 11月27日(日)
会場:1223 現代絵画
   東京都渋谷区広尾5-19-4 SR広尾 B1 tel: 03-6450-4200
時間:12:00 - 19:00
休廊日:月・火
入場料:500円

http://www.gendaikaiga.com/

ⓒ Yurie Nagashima

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