リチャード・ディーコン

1998年10月13日(火)- 11月14日(土)

彫刻作品の制作を通して80年代以降のイギリス彫刻の興隆を決定づけた<ニュー・スカルプチュア>の流れに大きく貢献することになったディーコンは、85年にはロンドンのテート・ギャラリーにて個展を開き、87年にはターナー賞を受賞、イギリスを代表するアーティストとしての評価を決定的なものにしました。近年の活動は展示スペースでの展覧会にとどまらず、彫刻作品と建築物との関連性を追求した規模の大きい作品から、パブリックな場所での作品展示など多岐にわたっています。緻密な計算と構造に支えられたパワーある彫刻を追求する一方、自由に流れるような有機的な造形もディーコンの作品の特徴であり、また、作品の規模も小さなもものはテーブルに載る小品から、大きなものは建築物と対峙する巨大なものまで、その多岐にわたる創作の力には目を見張るものがあります。金属や木材を中心に、皮やビニールなど多彩な素材を用いる手法もディーコンの作品の可能性を大きく広げています。


日本初となる今回の個展では、異なる素材による新作2点を含む彫刻作品4点と、写真をベースにした素描を展示します。

期間:1998年10月13日(火) - 11月14日(土)